Past Exhibition
「3.11 東日本大震災から10年の軌跡」須田郡司写真展
2021年12月2日(木)〜12月8日(水) 11:00AM〜6:00PM 最終日〜4PM / 会期中無休
3.11東日本大震災から2ヶ月後、宗教学者の鎌田東二さんと共に東北の石巻の釣石神社へ向かった。
現地に足を踏み入れて私は言葉を失った。と、同時にあまりにも非力な私自身がいました。
その後、私は鎌田東二さんと共に、定点観測的に東北被災地域を訪ねることになったのです。神社の宮司さん、お寺のご住職、仮設住宅に暮らす地元の方々の話に耳を傾けました。福島、宮城、岩手、青森の海岸線を走りながら供養碑や津波のあった小学校、神社やお寺で、手を合わせ、祝詞と般若心経を唱えました。
被災地では、聖なる石との出会いもありました。雄勝法印神楽保存会の方々が崇敬されていたのが津波の被害を受けた葉山神社の奥宮とも言える石(いその)神社です。石峰山にある石神社を登拝した時、「聖なる石」とは、今まさに生かされていることに対する感謝の心を教えてくれる存在であると感じたのです。
古来より、さまざまな自然災害とともに生きてゆかなければならなかった日本列島の先人たちは、自然の声に耳を傾け、森羅万象あらゆるものに対する「畏れと祈り」の日々を過ごしてきました。
東北への旅は、被災地域の人々の声に耳を傾け、被災地域を見つづけ、祈りつづける旅でもありました。
東北被災地域を巡った10年の軌跡の写真展を開催致します。また、展覧会に合わせて記録集「3.11東日本大震災から10年の軌跡」(写真・須田郡司、文章・鎌田東二)を制作します。
お時間がございますれば、是非ご高覧を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。尚、会期中、ゲストをお招きして二度のトークライブを行いますので、ぜひご参加ください。 - 須田郡司 –
<イベント>
トークライブA : 島薗進×鎌田東二×須田郡司 <満席になりました>
テーマ「東日本大震災が問いかけたもの〜ケアのちからと自然のちから」
日時:12月3日(金)16:00〜18:00
トークライブB:ラビラビ×鎌田東二×須田郡司
テーマ「いのちの呼び声を聴く〜」
日時:12月5日(日)16:30〜18:30
各回定員20名・参加費2,000円(税込)
要予約(TELまたはメール yoyaku@deska.jpまで)
会場:ギャラリー5610
*トークライブはギャラリーで行うため、開始時間30分前より一般のお客様は入場できませんのでご注意ください。
<須田郡司(すだ・ぐんじ)プロフィール>
群馬県生まれ、出雲市在住。巨石ハンター・巨石写真家・石の語りべ。
琉球大学・写真専門学卒業。雑誌カメラマンを経て独立。国内や世界50カ国以上を訪ね、聖なる石や巨石を撮影。古くから信仰され磐座や石神、伝承や伝統を持つ巨石、奇石や怪石などの景勝地、アニミズムを感じさせる原初的な石・巨石の世界に魅かれる。日本石巡礼(2003〜2006)、世界石巡礼(2009〜2010)を行う。2004年より巨石文化の魅力を伝えるため「石の語りべ」講演活動を展開。「石の聖地」研究、巨石マップ制作、巨石ツアーのコーディネートを行なっている。
*この展覧会は、一般社団法人日本宗教信仰復興会議の助成を受けて開催します。