Past Exhibition
“Dub Revolution : Music and Art to Rock The Nation” ダブ・レボリューション/ 世界をロックする音楽とアート
2018年9月11日(火)〜9月16日(日) 11:00AM〜7:00PM 最終日5PMまで
このたび作家、DJのデヴィッド・カッツ氏が英国より来日し、本邦初公開となるドキュメンタリー映画、*「リー・スクラッチ・ペリーのヴィジョン・オブ・パラダイス Lee Scratch Perry’s ”Vision of Paradise”」(監督:フォルカー・シャーナー /2015/ドイツ/100分 )の字幕付き上映に合わせて、この映画の出演者のひとりであり、ジャマイカのレゲエと*ダブに身を捧げるカッツ氏のペリーに関するレクチャーをおこないます。
展覧会では、この映画の主要テーマでもあるジャマイカのレゲエ音楽とダブ文化から少なからず影響を受けている10人のアーチストの作品を展示。いずれも音楽とは切り離せない中で創作活動をおこなってきた生え抜きの「動」の作家で、ダブの持ち味といえる即興性と多様な効果音が響くかのような視覚表現からは、その場にいながらにして旅をしている感覚になる。
会期中には、シルクスクリーン実演プリントをおこなうほか、本場ジャマイカのアイタルフード「ヤード・フード/Yaad Food」やこだわりの水を全国から取り寄せて作る「かき氷の川久」の出店もある。(日時詳細はSNSで随時発信)
*リー・スクラッチ・ペリー(1936年〜)
ボブ・マーリーを世に送り出した天才サウンドプロデューサーであり20世紀最大の音楽家のひとりとして名が挙がる。数多くのミュージシャンとコラボレーションしながら独創的な音づくりをおこない、ジャマイカのみならず欧米や日本でのライブ活動も多数。2002年にソロ・アルバムがグラミー賞受賞。
*ダブ DUB=ジャマイカでレゲエの副産物として1970年代初頭に誕生。もともと原曲に音響加工を加えて別バージョンとして仕立てられる手法がのちにジャマイカから世界中に広がり、ハウス、トランス、アンビエントなどの電子系ダンス音楽にも多大な影響を与えた。
<プロフィール>
デヴィッド・カッツ David Katz
サンフランシスコ生まれ、1987年よりロンドン在住。作家、DJ。ジャマイカの音楽と政治、文化について書いた本を3冊上梓。またそれらとサウンドシステムの進化について関連ドキュメンタリーのラジオ番組の構成も手がける。
ニューズウィーク、ガーディアン、テレグラフ、モジョ、カリビーンビートなどの各誌を含む世界中のメディアで執筆。またジャマイカ音楽の100曲の注釈を手がけたほか、リー・スクラッチ・ペリーの伝記“People Funny Boy ピープル・ファニー・ボーイ”(JD MEDUSA 2008年)の著者としてペリーから任命。近作”Solid Foundation ソリッド・ファンデーション 語り継がれるジャマイカ音楽の歴史”(DU BOOKS 2012年)ではジャマイカの音楽進化について当事者の生の証言を15年以上かけて丹念に取材し執筆。ロンドン南部のブリクストンにて定期的なダブイベント”Dub Me Always”を主宰
デヴィッド・カッツ
リー・スクラッチ・ペリー/撮影:デヴィッド・カッツ Lee Scratch Perry at work in the studio (with Sid Bucknor in the background) photo © David Katz
<イベント>
●9/13(木):レクチャーと上映会 19:00~22:00 【予約受付は終了しました】
デヴィッド・カッツのレクチャーとリー・スクラッチ・ペリー “ヴィジョン・オブ・パラダイス” 上映
出演:デヴィッド・カッツ
自身による秘蔵の写真資料等を見せながらリー・ペリーについて語る (同時通訳あり)
上映:「リー・スクラッチ・ペリーのヴィジョン・オブ・パラダイス Lee Scratch Perry’s ”Vision of Paradise”」(監督:フォルカー・シャーナー /2015/ドイツ/100分 )
定員30名 / 要予約( yoyaku@deska.jp )/ 参加費3,000円 / 日本語字幕付き
後援:グレイトブリテン・ササカワ財団
10 Japanse artists meet a London-based author dedicated to Jamaican Reggae music and Dub culture
ジャマイカのレゲエとダブ文化に身を捧げる在ロンドン作家が10名の日本のアーチストと出会う
デヴィッド・カッツ
伊藤清泉 / 狩集広洋 / カッズミイダ / Nassie / GravityFree / vivo stained glass / Tokio Aoyama /平野雅章 Massa AquaFlow / RASTAFARiddim
<参加アーティスト>
●Gravityfree(グラビティフリー)
2人から成る絵画作家。共鳴し合う複数単位での思想を軸に、”Gravityfree”という1つの作品を作り出す。絵画制作を中心に国内外の様々なシーンでのライブペイントショーや壁画制作など、東京を拠点に2001年より創作活動を続けている。
●平野雅章/ Massa AquaFlow
ポスタードロワー。グラフィックデザイナー、タイポグラファー。
手描きによるタイポグラフィ主体のポスターが好評を得て、沖縄に拠点をおきつつ県内外、国内外のデザインに携わる。
1978年生まれ。2003年の沖縄移住を機に独学にてデザイン活動を始め、同時に生業とする。多方面のクライアントとの密な関係性や、島での生活などからインスピレーションを得ることで価値観を更新中。またイベントオーガナイズを通じ、音楽とカルチャーに主体的に関わりを持つ。
「街に溢れるフライヤーはデザイナーのコンペティション」という思いを強く持ち、主にレゲエイベントのフライヤーワークに精力的に取り組む中で、ジャマイカのレゲエポスターやレコードジャケット、浮世絵、19世紀後半~20世紀初頭の欧州のポスター、GraffitiやTattooなどのアートに影響を受け、自身も手描きタイポグラフィの可能性を楽しんでいる。
ウェブサイト
●vivo stained glass
1980年 東京生まれ
1999~2000年
Camberwell college of Art&Design (foundation ) London . UK
2000~2002年
Central st martin’s college (BA graphic design) London . UK
イギリスの美術大学ではグラフィックデザインを専攻。
帰国後ふとしたきっかけでガラスの透明感に魅了されステンドグラスを独学で始める。
イラストレーターである姉とユニットKOODOO(クズー)を立ち上げ
2004年から東京でvivo stained glass をスタート。
現在は工房を横浜にかまえ制作をしている。
●青山ときお (アオヤマ トキオ)
様々なエッセンスを融合させ、ユニークでミステリアスな世界観を表現し、国内外で個展、壁画、ライブペイント等で活動中。数々のアーティストにもジャケット制作やプライベートの作品を手掛けている。(SNOOP DOGG, BRIAN JACKSON, JANIS GAYE, GEORGIA MULDROW, J DILLA FOUNDATION , JERRY GARCIA FOUNDATION , PLAY FOR CHANGE, JAZZY SPORT, JOSEF LEIMBERG , DE LA SOUL etc)2014年には”42 Modern Psychedelic Visionary Artists You Need To Know”の一人に選ばれ、2016にはJJA Jazz Awards にてAlbum Art of the Year にノミネートされる.
●狩集広洋(カリシュウ ヒロミ)
1959年大阪市生まれ
1984年初ジャマイカで本場のレゲエに出会いI&I という言葉の中から独自のアートの価値観を見出し、オリジナルアートを追求する。作品にコンセプトを求める現代の風潮に反し、何も考えずに描くことで何が生まれるか?ということを1998年よりクラブ、バー、ギャラリー、居酒屋、路上等場所を選ばず子供でも扱えるマーカー一本で下描きせずその場で描きまくる。
最初は抽象表現だった作品は独自の手法を産み細密表現するに至った。
●RASTAFARiddim(ラスタファリディム)
元祖レゲエTシャツ ムウ・アトランティスの2代目として、シルクスクリーンをベースにアート、音楽、ファッションを発信するカルチャルムーブメントのリディム。
instagram* RASTAFARiddim
●Nassie(ナッシー)
画家・出口雄大の別名義。伝説的な葉山の海の家オアシスの80年代初期からのメンバー。90年代はそのオアシスの看板類、グラフィックを一手に引き受けていた。ジャパニーズレゲエの重鎮バンドであるHOME GROWNとの関わりが深く、過去にイベントフライヤーのデザイン、CDジャケットのイラストレーションを複数手がける。現在もオアシスのフライヤー、店内装飾を現役で手がけている。ドラマーでもあり、オアシスを拠点にした独自なかたちで音楽活動を行なって来た。
●伊藤清泉(イトウ セイセン)
画家。多彩な表現技術を駆使し、西洋と東洋を融合させた独自の美しい世界を創造している。グラミーアーティスト喜多郎、David Fosterをはじめ国内外のミュージシャンのアルバムカバーを多ジャンルにわたって手がけ、書籍装画、ポスター、フライヤー、商業.公共施設等の壁画制作、2015年ベルリンでのライブペインティング等ジャンルを問わない多彩な創作活動を展開。1997年より国内個展多数、2005年米国カリフォルニアにて初個展。国内外で高い評価を得ている。
製作ポリシー:生きる糧となり得る視覚表現であるよう、概念、事象、囚われる事無く美の抽出の探求を心がけています。Live as a part of the earth.
*ウェブサイト
*Facebook
●Kads MIIDA(カッズミイダ)
”自由である事、自然の一部である事” をテーマに生命力溢れる多彩な作品を創出するアーティスト。
1980年代後半、東京造形大学在学中にイラストレーターとして活動を開始。油絵、アクリル画、版画、壁画などの絵画制作を主体に、アパレルや生活雑貨などのプロダクト作品、店舗内装・ロゴ・広告などのデザイン・アートワーク、様々な音楽とコラボレートするライブペインティング、自身の体験を基にした絵本の出版等、その創作活動は多岐に渡る。
2011年の震災以来、それまで海外に向く事の多かった目を国内に向け、日本全国を巡り再見聞。各地で出会った人々と共に次世代へ向けてのメッセージを込めた作品制作に邁進。2013年開催の個展”未来おみやげ展” を発展させ、漆工や藍染など日本の伝統工芸の職人達との共作に力を入れている。また絵画制作に於いては、これまでも 和をテーマとした作品を多く手掛けてきたが、日本画の技法を取り入れる等、表現の幅を広げ、更に自身の世界観を昇華させている。