Past Exhibition
小松研治「愚者の楽園 素描とレリーフ」展
2016年1月22日(金)〜1月28日(木) 11:00AM〜6:00PM 会期中無休
私は、およそ10年前から「愚者の楽園」という連作を続けています。家の形を借りて、自身の興味に囚われて孤立し、他との協調を欠いた住人の個性を木彫で表現するものです。こうした人々の集落は、各々にとっては幸福な楽園に思えていても、実は集落の崩壊を招いている、そんな愚かな姿を寓話的に表現したものです。ところが、他者の目を気にしない家の造形は「世の中の価値観がどうであれ私はここでいい、いやここがいい。自分らしく私のままで生きたい。」と言いたげで、粗末な作りの中に潔い美しさが漂います。
本展では、家々の素描46点、そして住居の発掘跡を模したレリーフ10点を展示いたします。空想上の家の中から変わり者の呟きが聞こえてくることを願っています。- 小松研治 –
●プロフィール
小松研治(KOMATSU,Kenji)
1955年長野県駒ヶ根市生まれ。’81年東京芸術大学美術学部工芸科卒、’83年同大学大学院美術研究科修了。
’86年国立高岡短期大学講師、’90~’91年スウェーデン、カペラゴーデン美術工芸学校・カール・マルムステンスクール留学、
’03高岡短期大学教授、’05富山大学芸術文化学部教授。
●受賞歴等
1990年旭川国際家具デザインコンペティション’90入選、’93年瀬戸内家具デザインコンクール優秀賞、
’95年大川インテリアデザイン展グランプリ、’05年アイリス生活用品デザインコンクール展優秀賞、
’07年スウェーデンジョイントプロジェクト買上他。