Past Exhibition

左: 兄 初代大羊居・野口功造 / 右: 弟 二代大彦・野口眞造

東京のキモノ
大羊居・大彦60年ぶりの兄弟展

2015年9月3日(木)〜9月8日(火) 11:00AM〜6:00PM 会期中無休
最終日は5PMまで

江戸の大呉服商・大黒屋(大幸)。江戸末期、その大幸に養子となった野口彦兵衛(1848–1925)は西京の染物に対し、江戸人の好尚を酌んだ自己の考案による品を売り出し、ついには世に“大彦染”といわれる模様染色の一天地をつくりあげました。その彦兵衛の長男が功造(1888–1964)、次男が眞造(1892-1975)です。二人は父亡きあと工芸的染色の仕事を引き継ぎ、兄の功造は父の創業した「大彦(だいひこ)」を弟の眞造に任せ、自らは「大羊居(たいようきょ)」を創業し、それぞれ互いの道を歩み出します。二人は共に偉大な父の影響を受けながらそれぞれの個性で独自の作風を生み出し、大正から昭和にかけての染色美術界における大きな存在となりました。二人の没後もそれぞれの回顧展は開かれてきましたが二人の作品を同時にご覧いただく兄弟展は1955年以来、じつに60年ぶりとなります。染色や刺繍の美を隅々まで衣裳の上に表現している野口兄弟が確立した“染めによる美術”がここにあります。

訪問着「踊る」/ 功造作 gallery5610-deska.jp-minami aoyama

黒留袖「饗宴」/ 眞造作 gallery5610-deska.jp-minami aoyama

訪問着「衝立に鷹文様」/ 眞造作
父・彦兵衛の江戸小袖コレクションの復元。当時の染料を再現するなど、細部にわたり忠実に制作した。 gallery5610-deska.jp-minami aoyama

「鳳舞桐祝文様百趣」より/ 功造作
同一文様をあらゆる染繍技術を駆使し180種に及ぶ様々な絵模様に。伝統技術がなくなるのを憂慮して制作した。 gallery5610-deska.jp-minami aoyama

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