Past Exhibition
戸村浩 「星・星の数 number of stars 」
2003年10月10日(金)〜11月21日(金) 11:00〜19:00 日祝休
戸村さんの世界は根っこがあって生まれた世界だから、すばらしいのだと思う。だから本物なのだ。数学的なさまざまな用語、名称にとらわれずに、丸、四角、三角、正方形、立方体、ピタゴラスやメビウス…キリがなくあるこれ等の約束のあるモチーフ(こう呼ぶことは正しくないとしても…)、の底にある原理と定義を手に入れてヒョイ、ヒョイと優しく扱って美しい花実をつけてくれるわけだが、彼の言葉を借りると、「その理を静かに提示する」のが目的なので知らず、知らず、我々も教わってしまい、その世界に入っていけるのだと思う。種から、花や実を上手に生み出してくれる人々と似ていて、彼もそのタネをそおっーと、土に、地球に返すように、さりげなくスマシテいる人が戸村さんで、けれども、実はモノスゴイことをしているのだと思う。
2001年秋、南スイスから、T.S.Iテレビ局のドキュメントを撮影する為に、Silvano Repettoさんが東京にきた。「Citta Electric(アキハバラのデンキ街)が面白い」といってコウフンしていたが、スザマジイ日本のスペース問題にビックリ、ギョウ天。こんな悪い事情の中で、ポッカリ空いていた、5610ギャラリーを知って「何かをしよう!」と、すごい熱意の結果「空気・土・水・火」をテーマにしたVideo展が開かれた。
その後、土屋耕一展、太田徹也展、河野鷹思展、そして、戸村浩展。ポッカリ空いていたスペースは大変ニギヤカ(楽しく)なったわけだ。「Da Cosa Nasce Cosa」(ひとつ“事”が生まれると又(良いことが)生まれるよ、というポジティブな意味の有名なBruno Munariさんのコトバ)まさにムナーリさんのことば通り。誰にとってもうれしいことにちがいない。
アオイ・フーバー