グラフィックデザイナーとしてはもちろんのこと、作家としても多岐に亘って活躍中の谷口広樹さんの新作展です。タイトルは「KU: 空」。
何もない空っぽではなく、空っぽであることに意味がある。充実した空。
ちょっと仏教教義のようですが、昨年4月の「hiroki taniguchi’s exhibition SU: 素」につづき、本展でも一貫して自分の作りたい物をつくり、ビジネスライクな世界ではこぼれてしまう表現を、丁寧に掬いあげて仕上げられた作品は、絵画的、版画的なもの、モノクロ、カラー、抽象、具象を問わず、谷口さんの世界観、基本的な部分をご覧頂ける展示となっております。
 


●谷口広樹（Taniguchi Hiroki）

1957年生まれ。83年東京芸術大学大学院美術研究科修了。
85年有限会社ビセを設立し現在に至る。
絵画、グラフィックデザイン、イラストレーションの他、ジャンル、カテゴリーにとらわれることなく独自の世界観を展開。83年第4回日本グラフィック展大賞、86年イラストレーター年間作家賞新人賞、97年JAGDA（日本グラフィックデザイナー協会）新人賞、2004年全国カレンダー展経済産業大臣賞受賞など。個展、イベント、グループ展など多数開催参加。
著書に『芒格札の庭』（光琳社出版）、『愛のことば』文／平中悠一（作品社）、『illustration viewer 1 ITO KEIJI TANIGUCHI HIROKI HIRO SUGIYAMA』（トランスアート）などがある。
現在、有限会社ビセ主宰、2005年から東京工芸大学教授、TIS会員、JAGDA会員。